上強膜炎(よくある目の病気 43)

  「よくある目の病気」

第43回は、上強膜炎(じょう きょうまくえん)です。

強膜とは、角膜とともに眼球壁(がんきゅうへき)を構成する強靭な膜です。

眼球の形を維持し、内部組織を保護する役割があり、眼内への血管や神経への通路となります。

強膜の表面を上強膜と呼び、そこに起きる炎症を上強膜炎と呼びます。

強膜の全層にわたる炎症が生じた場合は、強膜炎となります(次回予定)。

 

 

【症例】

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43歳男性。

1週間前から右眼が充血しており、重たい感じの痛みがある。メヤニはない。

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33歳女性。

3日前から両眼の耳側の白目が充血している。ズキッとする痛みがある。

15年程前から同じような症状が繰り返して出る。

【症状】

充血、痛み、異物感、目の不快感などが主な症状です。

強膜炎に比べて軽度であり、視力低下などの重篤な症状を起こすこともありません。

一旦治っても、再発する場合があります。

 

【原因】

原因不明の場合が圧倒的に多いですが、3割程度において原因がわかることもあります。

原因となる疾患には慢性関節リウマチ全身性エリテマトーデス再発性多発性軟骨炎などの膠原病や、結核、梅毒、水痘帯状ヘルペスなどの感染症、そして痛風薬物過敏症などがあります。全身検査として採血を行い、これらの原因を調べます。

 

 

【治療】

ステロイドの点眼が治療の中心となります。

感染症が原因の場合は、抗生剤を併用します。

原疾患が見つかった場合は、その治療を行います。

再発する場合も多いため症状がおさまってきても、ご自身の判断でお薬の中止をせず、

眼科医の指示通り使用して下さい。

(監修 京橋クリニック院長 佐々原学)

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