コンタクトレンズ性結膜炎(よくある目の病気 29)

シリーズ 「よくある目の病気」

第29回はコンタクトレンズ性結膜炎のお話です。

 

現在、コンタクトレンズを使用している人は多いと思いますが、コンタクトレンズの装用が原因で結膜炎を起こしてしまうことがあります。これはまさに現代病と言えます。

 

 

【症例】

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27歳女性。ハードコンタクトレンズを使用していたが、ゴロゴロしてかゆみがあり、めやにも出る、まぶたも腫れるとの訴えで来院。

上まぶたの裏側に巨大な乳頭が形成されていた(巨大乳頭結膜炎)。

詳細な問診とレンズのチェックにより、ハードコンタクトレンズの洗浄不足であることが判明した。

点眼薬の処方と1日使い捨てレンズに変更することで治癒した。

 

 

【症状】

ゴロゴロする(異物感)

めやにが多い

かゆい

コンタクトレンズがずれる

白目が充血する

 

 

【原因】

大きく2つのパターンに分けられます。

1つ目のパターンは、コンタクトレンズとまぶたの裏側の粘膜(結膜)の摩擦による機械的刺激による結膜炎です。

 

もう1つはコンタクトレンズに付着した汚れにアレルギー反応を起こすようになって生じる、アレルギー性の結膜炎です。主に長期間使用レンズ(2週間使い捨てタイプ、1ヶ月使い捨てタイプ、1年使い捨てタイプ)を使用している方で、レンズの洗浄がきちんとできていない場合に起こります。洗浄方法が間違っていたり、洗浄不足だったりすることで、レンズに付着した汚れ(=変性したタンパク質脂質)がアレルゲンとなり、アレルギー反応を起こすようになってしまいます。

 

アレルギー性結膜炎がひどくなると、巨大乳頭結膜炎(第20回参照)になることがあります。

まぶた(眼瞼)の裏が炎症を起こし、大きなブツブツ(巨大乳頭)ができ、めやにが多くなり、かゆみも強くなります。この状態でレンズを装用すると巨大乳頭にレンズが引っかかり、レンズがずれやすくなります。

 

通年性のアレルギー(ダニやハウスダストなど)や花粉症(スギやイネなど)がある方の場合は、分泌物が多くなりレンズが汚れやすい為、さらに症状も悪化しやすくなります。

 

 

【治療】

機械的刺激による結膜炎の場合は、コンタクトレンズの種類を摩擦の少ないレンズに変更して様子を見ます。もちろん点眼薬も併用しますが、改善しない場合はコンタクトレンズを中止する場合もあります。

 

コンタクトレンズの汚れによるアレルギー性結膜炎の場合は、まず洗浄方法の指導を行います。きちんと洗浄ができているにも関わらず結膜炎を起こしている場合は、レンズを短期間使い捨てレンズに切り替えます(1日使い捨てレンズが望ましい)。

 

点眼薬は、重症度に応じて、抗アレルギー薬抗炎症薬を組み合わせて投与します。

症例によっては内服薬を使用する場合もあります。

 

巨大乳頭結膜炎など重症になっている場合はまずコンタクトレンズの使用を一時中止します。眼軟膏を使用したり、免疫抑制薬の点眼を行う場合もあります。

 

 

 (監修  京橋クリニック院長  佐々原 学)

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