カタル性結膜炎(よくある目の病気 17)

シリーズ 「よくある目の病気」

第2章 結膜 

前回は結膜炎の総論をしました。

今回から結膜炎の各論に入ります。

まず最初は、カタル性結膜炎です。

カタル (catarrh) とは、一般に粘膜で起こる滲出性(しんしゅつせい)の炎症のことを言います。

滲出とは、炎症の結果、分泌物が出ることを言います。これは眼脂(めやに)になります。

カタルの場合は、粘液の分泌が亢進します。

【症例】

急性カタル性結膜炎 (ヘモフィルス インフルエンザ)

肺炎球菌による結膜炎 (眼科診療プラクティスより抜粋)

急性カタル性結膜炎 (肺炎球菌)

インフルエンザ菌による結膜炎 (眼科診療プラクティスより抜粋)

【症状】

充血眼脂(めやに)が主な症状です。眼脂の多さは中等度です。

結膜の所見としては、目立った乳頭形成濾胞(ろほう)形成を認めないことが特徴です。

乳頭濾胞を伴う結膜炎については、次回以降に解説します。

なお、結膜下出血脂漏性眼瞼縁炎(第10回参照)眼角眼瞼炎(第11回参照)などを伴うことはあります。

【原因】

カタル性結膜炎は、急性慢性に分けられます。

急性の原因としては、感染性(細菌感染、ウイルス感染)非感染性としては物理・化学刺激によるものがあります。

原因として細菌感染によるものが一番多いとされています。原因菌には肺炎球菌ブドウ球菌インフルエンザ菌などがあります。細菌感染の特徴として幼少児や学童、冬場に多いなどがあります。

慢性の原因としては様々で、眼角眼瞼炎脂漏性眼瞼縁炎慢性涙嚢炎によるもの、真菌感染などがあります。

【治療】

急性カタル性結膜炎の治療は、原因菌に応じた抗生物質の点眼がメインになります。

慢性カタル性結膜炎の場合も抗生物質の点眼や、必要に応じ て眼瞼の清掃や涙嚢の洗浄などを行います。

(監修  京橋クリニック院長  佐々原 学)

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