第8回 2050年までに世界人口の半数が近視に!?

これからは小児期の「近視予防」が世界的に重要になってきそうです。

オーストラリアのBrien A. Holden氏(Brien Holden Vision Institute and University of New South Wales) らは、世界各国の住民研究を解析した結果、近視と強度近視の人口は世界的に増えており、2050年までに世界で50億人が近視(うち10億人が強度近視)になる、10人に1人が失明のリスクを抱えるなどのデータが得られたことを、眼科最高峰の雑誌Ophthalmology誌に報告しました(2016年2月11日オンライン版)。

近視は進行しますと、白内障、緑内障、網膜剥離、近視性黄斑変性など、不可逆的な視力障害をもらたす病気にかかりやすくなります。我が国でも近視性黄斑変性は視力障害の12.2%(約20万人に相当)を占めています。

近視の有病率は、2010年時点では東アジア地域の47.0%、全世界で28.3%ですが、今回の研究では2050年になると、東アジア地域で65.3%、全世界で49.8%になると予測されています。

近視人口の世界的な急増の背景に、小児の生育環境の変化があると指摘されています。

特に、屋外活動の減少と、電子機器の多用など、近距離を見つめる作業の増加といったライフスタイルの変化による影響が大きいと考えられます。

近視進行の2大要因は、遺伝要因環境要因ですが、つまり環境要因の変化が大きいということです。近視の予防法としてはまず小児期の眼科検診を徹底することが重要です。そして「屋外活動の時間を増やす」、「電子機器などの使用時間を減らす」などが考えられます。

さらに近視予防の医学的手段としては眼鏡、コンタクトレンズ、薬物治療の3つがありますが、我々京橋クリニックではこの3月から近視予防の薬物治療として注目されている「低濃度アトロピン点眼」による治療を開始しました。

この治療は最新の近視予防治療であり、現存する方法の中で効果は最強ですが、詳細に関しましては説明のページを参照してください。

https://www.kyoubashiganka.com/atropine.html

我々京橋クリニックは来るべき近視時代を予測し、地域の自治体や小学校・中学校、奉仕団体とも連携し、近視予防に力を入れていく計画であります。

みんなで協力し、近視を減らすようにがんばりましょう。

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