角膜潰瘍 (よくある目の病気 51)

「よくある目の病気」

第51回は角膜潰瘍 (かくまく かいよう) です。

角膜潰瘍とは、角膜上皮が欠損して、上皮の下にある角膜実質まで影響が及んでいる状態のことをいいます。角膜実質は濁ったり、薄くなったりします。治ったあとも角膜に濁りが残って視力が出なかったり、ひどい場合は角膜に穴が開いて(角膜穿孔)失明に至ることもあります。角膜潰瘍は重症の状態ですので、できるだけ早く受診し治療することが大切です。

【症例】

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35歳女性。カラーコンタクトレンズ装用者。ネットで購入し、一日の装用時間が長い。

左目の充血、痛み、見えにくい、まぶしさ、を自覚して来院。

角膜の下方が白く混濁している(角膜潰瘍)。

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別の症例。36歳女性。

原因不明の角膜炎、および角膜潰瘍

充血、めやに、異物感、痛み、まぶしさ、視力低下がある。

約1年前に反対の目も同様の病気になっている。

角膜下方が白く混濁している(角膜潰瘍)。

【症状】

痛み

充血

見えにくい、視力が出ない

角膜が白く濁る

涙が出る

まぶしい

ゴロゴロと異物感がある

【原因】

感染性のものと非感染性のものに分けられます。

感染性のものとしては、細菌真菌ウイルスなどがあります。

非感染性のものとしては、免疫の異常によるもの(自己免疫疾患など)、アレルギー反応によるもの、酸・アルカリなどによる熱傷、角膜の知覚鈍麻によるもの(糖尿病など)、眼瞼内の異物などによる物理的な摩擦、コンタクトレンズの不適切な使用(ケア不足、長時間装用、連続装用、装着したまま寝るなど)、などがあります。

【治療】

感染性の場合、原因微生物に対する点眼薬、眼軟膏、内服、結膜下注射、点滴などで治療します。

非感染性の場合はさまざまな原因がありますので、それぞれの原因に応じた治療を行います。

これらの治療により症状が改善しても角膜に強い混濁が残ってしまう事もあります。

重症の方で角膜穿孔を起こした場合、また角膜の中心に混濁が残って視力が不良の場合は、角膜移植を行うこともあります。

(監修 京橋クリニック院長 佐々原学)

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